2007年07月26日
りんどう
本日は お花の けいこ日です
花材は 素馨(そけい) ・ りんどう ・ 枝カーネーション です
素馨(そけい) は ジャスミンのことです
花留めは 剣山なので 先日の七宝と違って
比較的に楽に生けられました
それにしても りんどう は いつ見てもきれいな花ですね
はっと するような鮮やかさがあり
心がす~っと 洗われるような 清らかな深い青紫です
花言葉は 「 あなたの哀しみによりそう 」 ・・・
そう言われたら 哀しみの色 に ピッタリ ですね
素馨の緑が なおいっそう りんどうの哀しみを際立たせているようです
その哀しみにそっと寄り添うような 薄ピンクのカーネーション・・
この丸い水盤の中に まるで 物語があるようですね
りんどうは 根っこが 薬草としても知られています
では ここで りんどうにまつわる 神話を二つ紹介します
ハンガリーの神話 と 日本の昔話です
昔、ハンガリーの国で黒死病と恐れられていたペストが流行った。人々は高熱を発し、なすすべもなくバタバタと死んでいく。王ラデスラスは弓矢を持って山に分け入り、ひざまづいて「神よ。私は今、何を射狙うことなく矢を放ちます。御心なら民を治す薬草をお示し下さい」と祈ると目を閉じて空に矢を放った。地に落ちた矢はリンドウの根を貫いていた。その根を病人に飲ませるとよく効いた。人々は王の徳をたたえ、この草を「聖ラディスラス王の薬草」と呼んだ。(ハンガリー)
― 伝説の花たち 物語とその背景 ― より
晩秋のころ、日光の山奥を行者が歩いていました。山の麓は紅葉だったのに山奥は雪がうっすらと積もっています。空は夕焼けに染まり、少し経つと麓の村のあかりがチラチラ揺れてそれはそれは美しい眺めでした。しかし行者には景色を楽しむゆとりはありませんでした。
村から村へ、険しい山道を越えて修行する行者はたくさんの人々を見てきました。ほとんど貧しい人ばかりです。ぼろぼろの家、病人・・・。
「どうしたら病気に苦しむ人を救えるのだろう」
行者は考えました。
畑を作って作物を育てるように言おうか。しかし、貧しくても人々は飢えていたわけではありませんでした。
もっともっと修行をつんで、仏の道を極めればいいのだろうか。いやいや、どんなに祈っても病気は治せはしまい。
行者は医者でもないし、貧しくて薬を買ってやれるお金もありませんでした。
「私にできることは何もないのだろうか」
行者が深いため息をついたとき、目の前にウサギが飛び出しました。
ウサギはぴょんぴょん跳びながら、時々地面の匂いを嗅いでいます。
「何をしているのだろう」行者は不思議に思ってウサギを見守っていました。ウサギはある場所でぴたりと止まり、前足で地面を掘り始めました。
「木の実でも見つけたのかな」
するとウサギは草の根を掘り起こしました。思わず行者は話しかけました。
「根っこなんてどうするの?」ウサギは行者をじっと見つめて言いました。
「これはリンドウの根です。人々は紫色の花の美しさばかり目を向けます。でもウサギは根っこを大切にするのです」
行者は興味深く聞きました。
「それはなぜですか?」
「リンドウの根っこを食べさせると子どもの病気が治るのですよ」
そう言うとウサギはリンドウの根をくわえて走って行きました。
「ウサギに効くなら人間にも効くはずだ」
行者はあたりの地面をせっせと掘りました。この辺りはリンドウの自生地らしく根はたくさんありました。
きれいに洗って煎じ、病人に飲ませたところ、効き目は驚くほどでした。行者は毎年花がたくさん咲くように、根を採り尽さないようにと村人に注意を与えました。その後、病気で苦しむ人は減ったということです。
ウサギは日光の近くの二荒山(ふたらさん)に奉られている神の化身だっと言い伝えられています。
― 日本昔話 ウサギの薬草 ― より
花材は 素馨(そけい) ・ りんどう ・ 枝カーネーション です
素馨(そけい) は ジャスミンのことです
花留めは 剣山なので 先日の七宝と違って
比較的に楽に生けられました
それにしても りんどう は いつ見てもきれいな花ですね
はっと するような鮮やかさがあり
心がす~っと 洗われるような 清らかな深い青紫です
花言葉は 「 あなたの哀しみによりそう 」 ・・・
そう言われたら 哀しみの色 に ピッタリ ですね
素馨の緑が なおいっそう りんどうの哀しみを際立たせているようです
その哀しみにそっと寄り添うような 薄ピンクのカーネーション・・
この丸い水盤の中に まるで 物語があるようですね
りんどうは 根っこが 薬草としても知られています
では ここで りんどうにまつわる 神話を二つ紹介します
ハンガリーの神話 と 日本の昔話です
昔、ハンガリーの国で黒死病と恐れられていたペストが流行った。人々は高熱を発し、なすすべもなくバタバタと死んでいく。王ラデスラスは弓矢を持って山に分け入り、ひざまづいて「神よ。私は今、何を射狙うことなく矢を放ちます。御心なら民を治す薬草をお示し下さい」と祈ると目を閉じて空に矢を放った。地に落ちた矢はリンドウの根を貫いていた。その根を病人に飲ませるとよく効いた。人々は王の徳をたたえ、この草を「聖ラディスラス王の薬草」と呼んだ。(ハンガリー)
― 伝説の花たち 物語とその背景 ― より
晩秋のころ、日光の山奥を行者が歩いていました。山の麓は紅葉だったのに山奥は雪がうっすらと積もっています。空は夕焼けに染まり、少し経つと麓の村のあかりがチラチラ揺れてそれはそれは美しい眺めでした。しかし行者には景色を楽しむゆとりはありませんでした。
村から村へ、険しい山道を越えて修行する行者はたくさんの人々を見てきました。ほとんど貧しい人ばかりです。ぼろぼろの家、病人・・・。
「どうしたら病気に苦しむ人を救えるのだろう」
行者は考えました。
畑を作って作物を育てるように言おうか。しかし、貧しくても人々は飢えていたわけではありませんでした。
もっともっと修行をつんで、仏の道を極めればいいのだろうか。いやいや、どんなに祈っても病気は治せはしまい。
行者は医者でもないし、貧しくて薬を買ってやれるお金もありませんでした。
「私にできることは何もないのだろうか」
行者が深いため息をついたとき、目の前にウサギが飛び出しました。
ウサギはぴょんぴょん跳びながら、時々地面の匂いを嗅いでいます。
「何をしているのだろう」行者は不思議に思ってウサギを見守っていました。ウサギはある場所でぴたりと止まり、前足で地面を掘り始めました。
「木の実でも見つけたのかな」
するとウサギは草の根を掘り起こしました。思わず行者は話しかけました。
「根っこなんてどうするの?」ウサギは行者をじっと見つめて言いました。
「これはリンドウの根です。人々は紫色の花の美しさばかり目を向けます。でもウサギは根っこを大切にするのです」
行者は興味深く聞きました。
「それはなぜですか?」
「リンドウの根っこを食べさせると子どもの病気が治るのですよ」
そう言うとウサギはリンドウの根をくわえて走って行きました。
「ウサギに効くなら人間にも効くはずだ」
行者はあたりの地面をせっせと掘りました。この辺りはリンドウの自生地らしく根はたくさんありました。
きれいに洗って煎じ、病人に飲ませたところ、効き目は驚くほどでした。行者は毎年花がたくさん咲くように、根を採り尽さないようにと村人に注意を与えました。その後、病気で苦しむ人は減ったということです。
ウサギは日光の近くの二荒山(ふたらさん)に奉られている神の化身だっと言い伝えられています。
― 日本昔話 ウサギの薬草 ― より
Posted by あば at 01:26│Comments(4)
│生け花
この記事へのコメント
良いですねぇ〜やはりお花の、お稽古したほうが、良いのかなぁ?私の店は、自己流で、お花飾ってるんですけどねぇ…やっぱり…違いますぅ〜(^o^ゞ素敵ですねぇ
Posted by おくに at 2007年07月26日 06:26
お花は花言葉や神話があって素敵ですね。
朝から見て爽やかな気分になれます^^
私が習っていたのは(娘時代)七宝ばかりでした。だから逆に剣山が
苦手です。コテッとこけます^^
朝から見て爽やかな気分になれます^^
私が習っていたのは(娘時代)七宝ばかりでした。だから逆に剣山が
苦手です。コテッとこけます^^
Posted by みっちゃん at 2007年07月26日 08:47
おくに さんへ
お店をしていらっしゃるんですか?
花が飾ってある お店はいいですよね~ ☆^^
店主さんの気持ちが伝わってくるようで v(^^)v
又 来たくなりますよね!
お店をしていらっしゃるんですか?
花が飾ってある お店はいいですよね~ ☆^^
店主さんの気持ちが伝わってくるようで v(^^)v
又 来たくなりますよね!
Posted by あば at 2007年07月26日 12:43
みっちゃん さんへ
七宝ばかりですか? すごいですね! ☆~(@@)
七宝でうまくいけられる人に憧れます^^
私は コテッと こけるんです (~笑~)
七宝ばかりですか? すごいですね! ☆~(@@)
七宝でうまくいけられる人に憧れます^^
私は コテッと こけるんです (~笑~)
Posted by あば at 2007年07月26日 12:49