2008年09月04日

心に障害

8月31日の24時間テレビでは 体に障害を持ってしまった人たちが

無限の可能性を持って 不可能じゃないの?と思える

様々なことに挑戦し 生きている姿が 私たちの心を打ちました



また 9月6日から17日まで行われる 北京パラリンピックでは

世界各国から集まった 4000人の障害を持つアスリートたちの

熱戦が繰り広げられ 多くの感動を呼ぶことでしょう



私は思いました


この人たちは 体には障害があっても

その体を乗り越えた心は 誰よりも前向きで 健康なんだ! って・・・




でも

心に障害がある人は・・・




心に障害






近所に住む従兄弟の長女 Y香は 何年も前から引きこもりぎみで

最近では まったく姿を見せなくなっていた


― 家に訪ねて着た人を見ると 戸を閉めてしまい 入れてくれない ― とか

― 夜中 大声を出す ― とか

― 近所の洗濯物を わざと汚す ― とか

― 知り合いの車を わざとパンクさせた ― とか

― Y香の家に 駐在所のお巡りさんが来た ― とか


どこまでが本当なのか・・?


噂が一人歩き しているような感もあったのだが


しかし

専門病院に通院したり

短期間の入院をしたと 近い人から聞くに至っては

やはり あの子は 心を病んでいる・・

心に障害を持ってしまったんだと・・

納得せざるを得なかった




年子の姉妹で

体格もよく活発な妹と

きゃしゃな体で控えめな姉 Y香



「 内に秘めてしまい あまり口に出さない子だから・・ 」


Y香の母親が 私に言いながら 涙ぐんだ姿と重なって

毎日 高校に通学していた元気な頃の Y香の顔が浮かんできて・・



しかし

こういう心の問題は難しく 知識も言葉も 何もない私が

どうにもしてあげられないことで 空しさを覚えていた



そんなある日

奇しくも 24時間テレビを放映していた8月31日 日曜日のこと

Y香の祖母が 私の家を訪れた


自分の体調が思わしくなく Y香のこともあってか

いつも暗い顔つきの祖母が この日は 目に力があり 

とても明るい顔つきをしていた



「 あばさん・・うちのY香が あばさんと話しをしてみたいって 言い出してな・・

頼むけぇ 話しを聞いたってぇな・・

あの子が そっでも (それでも) そんな気になってなぁ・・・」




嬉しそうだった


私は一瞬 戸惑った


( えっ? わたしに?? なにもできない・・ )


でも嬉しかった

私と話したいと言ってくれたことが嬉しかった


「 いつでもええでぇ~ 来て!きて~! 

今日は日曜で 家におるし!」




引きこもり・・

大声・・

洗濯物・・

パンク・・


それらのイメージとは 程遠い Y香が目の前にいた

想像していたより ふっくらとして 長い髪もきちんと束ねている

明るい感じがした


相手の顔をまっすぐ見ながら話しをする

言葉使いも丁寧で ゆっくり話す



「 あの・・失礼なんですけど 

あばさんは どこで服を買われるんですか? 」



「 Y香ちゃんの同級生は 誰と誰だったかなぁ~? 」



日常の他愛ない会話だった

それでいいと思った

心を病んでいるこの子に対して

どうにかして良くしてあげよう とか

心に届く言葉を掛けてあげよう とか

必要ないと感じた



普通の会話でいいんだって・・



Y香の母親が言っていた

「 気分に波があるから 今が本当の姿じゃないと思うけど・・ 」


確かにそれは私も感じた

又 暗い世界にこもってしまうのだろうか・・



周りの人間が 永い眼で 暖かく見守っていくことが

今の彼女には必要なことかもしれない



幼い頃 うちの子供たちと一緒に臨海公園に遊びに行き

満開のツツジをバックに撮った写真の

Y香姉妹の無邪気に笑い転げる顔が

今のY香とリンクした


( また 話そうね・・ )



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Posted by あば at 07:59│Comments(0)心の風景
 
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